サーフィンのエアーは段階練習で伸びる|飛べない原因とメイク率を上げる流れ!

サーフィンのエアーに挑戦し始めると、リップに当てている感覚はあるのに板だけが飛んでしまったり、少し浮いても着地で失速したりして、何を直せば一段上に進めるのかが見えにくくなりがちです。

エアーは派手な上級トリックとして見られやすい一方で、実際の上達は根性よりも順序の影響が大きく、飛びやすい波を選ぶ目、進入速度を生かすタイミング、リップでためる体の使い方、空中で板の真上に残る姿勢づくりを切り分けるほど成功率は上がっていきます。

とくに週末サーファーや独学で練習している人ほど、毎回違うことを試してしまい、波選びと体の使い方とボード設定の問題が混ざってしまうため、うまくいかない原因を自分で誤診して遠回りしやすい点に注意が必要です。

この記事では、エアーを初めて形にしたい人からメイク率を安定させたい人までを想定し、最初に押さえるべき結論、前提スキル、波とボードの考え方、陸トレ、失敗の修正、安全面までを順番に整理して、海で試す内容を絞り込める形でまとめます。

サーフィンのエアーは段階練習で伸びる

結論からいえば、エアーは一気に完成させる技ではなく、飛びやすい波を見分ける段階、スピードを残してリップへ入る段階、空中で板を体の下に保つ段階、着地して走り抜ける段階に分けて練習したほうが明らかに上達しやすい技です。

海でうまくいかない人の多くは、飛ぶことだけを目標にしてしまい、加速、踏み切り、空中姿勢、着地という別々の課題を同時に片づけようとするため、毎回の失敗が再現できず、修正点が曖昧なままセッションを終えてしまいます。

まずはエアーを高くすることよりも、同じようなセクションで同じ入り方を反復し、少し浮く、板が足から離れない、着地で前へ走るという小さな成功を積み重ねることが、結果として高さと回転のあるエアーにつながります。

エアーは勢いよりも準備で決まる

エアーに必要なのは単純な突っ込みの強さではなく、リップへ向かう時点でスピードが生きていることと、飛び出す瞬間に体と板がばらけない準備ができていることであり、気持ちだけで踏み切るほど板だけが抜ける失敗が増えます。

海外のトップサーファーによるエアーの解説でも、速く走りすぎてリップに着く頃には減速している状態は非効率だと繰り返し語られており、重要なのは早い段階で最高速になることではなく、リップ直前で加速が残る入り方です。

そのため実戦では、波を見つけた瞬間から全力で前足に乗るのではなく、アップスで流れを整えながらセクションの形を見て、最後の一歩でスッと伸びるような進入を作るほうが、少ない力でも板が素直に抜けやすくなります。

エアーが苦手な人ほど、失敗の原因を度胸不足だと思い込みやすいのですが、実際には準備段階の再現性が低いだけということが多いため、まずは飛ぶ前の数秒を整える意識を強く持つことが近道です。

前提スキルを先にそろえる

エアーは単独で成立する技ではなく、テイクオフの安定、加速のためのアップス、縦へ上がるためのトップアプローチ、白波に吸収されない重心管理が土台になっているため、前提が弱いまま挑戦すると成功しても偶然で終わりやすくなります。

とくにまだリップへの当て込みで板が跳ね返される感覚が弱い人や、フローターで前へ抜ける経験が少ない人は、エアーの練習そのものより、波の上部でボードをコントロールする技を厚くしたほうが結果的に早く飛べるようになります。

  • 安定したショートボードのテイクオフ
  • 失速しないアップスと加速
  • 縦に上がるリエントリーの感覚
  • フローターで前へ抜ける経験
  • 着地で膝を使って吸収する姿勢

この土台がそろうと、エアーの練習は特殊な挑戦ではなく、縦への当て込みを少し強くして空中に滞在する時間を伸ばす作業へ変わるため、いきなり別の世界の技だと構えすぎないことも大切です。

飛びやすい波を見分ける

エアーの成否は本人の技量だけでなく波質の影響が大きく、最初の練習では、強く張って一気に崩れるセクションよりも、フェイスを走って最後にリップが前へ押し出されるような、踏み切りの反発が読みやすい波を選ぶ必要があります。

サイズも大きければ有利というわけではなく、最初はオーバーヘッドの重い波より、腰腹から胸前後で形がそろい、同じようなセクションが何度も入るビーチブレイクや波数のあるポイントのほうが反復しやすく、修正も進みます。

見分ける項目 飛びやすい状態 避けたい状態
フェイスの形 張りがあり角度が読める 面がガタつき反発が読めない
リップの出方 前へ押し出される 落ちるだけでつぶれる
サイズ感 腰腹から胸前後で反復しやすい 大きすぎて降りるだけで忙しい
無風から軽いオフ寄り 強いオンで板がばたつく

上手い人が飛んでいるからといって同じ日に同じピークへ行く必要はなく、自分がタイミングを取りやすい形を優先したほうが練習効率は高いため、セクションの見え方でポイントを選ぶ発想を持ちましょう。

進入速度は早くしすぎない

エアーで高さが出ない人の多くはスピード不足ではなくスピードの使い方がずれており、波の下で急いで走りすぎてしまうことで、肝心のリップ直前に板が伸び切ってしまい、最後の押し込みと抜けが弱くなっています。

意識したいのは、ボトムからリップへ向かう線をただ長く取ることではなく、セクションへ近づくにつれて加速感が増すことなので、アップスで距離を稼ぐより、狙うリップの一つ手前からテンポを合わせるほうが成功率は上がります。

標準的なストレートエアーなら、縦に近づきすぎて止まるラインでも、横に逃げすぎて板が寝るラインでもなく、斜めに気持ちよく上がれる角度で入り、最後に踏み切りの余白を残しておくことが重要です。

海で確認するときは、メイクしたかどうかより、リップに入る直前の一瞬でまだ加速していたかを振り返るほうが修正しやすいため、失敗した波ほど走った距離ではなく加速の位置を思い出してください。

リップでためて抜ける

エアーの踏み切りは、リップに当たった反動を待つだけではなく、膝と足首を使って一度ためを作り、その反発で板を平らに近づけながら抜いていく感覚が必要で、この一瞬が弱いと板先だけ上がっても体が遅れてしまいます。

とくに小波で無理やり飛ぶときほど、リップに入る直前の押し込みと圧縮が重要で、伸び上がる前にコンパクトに沈み込み、板の真上に体を集めてから解放するほうが、少ない波の力でも板が足裏に残りやすくなります。

逆にありがちな失敗は、飛ぼうとする意識が先に立って上体だけが起き上がり、膝が伸びたままリップへ突っ込む形で、この状態では板に圧が伝わらず、ただ海面から離れにくい不安定なジャンプになってしまいます。

練習中は高さを求める前に、踏み切りの瞬間だけを切り取って、沈む、集める、抜くという順番を守れているかを見直すとよく、成功率が低い人ほど動きを増やすより順番を減らしたほうが改善しやすいです。

空中では板の真上に残る

エアーで板が足から離れる人は、空中で板を足に吸い付けようとする以前に、踏み切り直後の体が後ろへ逃げていることが多く、結果としてボードの上ではなく後方に重さが落ち、ノーズだけ浮いてテールが抜ける形になります。

空中姿勢の基本は、上半身を反らせて見せることではなく、目線を着地方向へ向けながら膝を体の下へ引き込み、板と体の距離を離さないことなので、派手さよりもコンパクトさを優先したほうが初期段階では安定します。

ここで有効なのが、踏み切り後に両手を大きく振り回さないことと、胸を開きすぎないことで、空中で手が暴れるほど軸がぶれて板が軽くなり、着地の準備が遅れるため、短い滞空時間ほど姿勢は静かなほうがメイクしやすいです。

見た目には地味でも、板の真上に残れているエアーは着地後の走りが続きやすく、次の回転やグラブの土台にもなるため、最初の目標は高く飛ぶことではなく、浮いている間に体と板が離れないことに置きましょう。

着地は前進する白波側へ置く

エアーの着地は海面へ戻ること自体が目的ではなく、着地したあとに前へ走り続けることまで含めて成立なので、波のフェイスへ真上から落ちる意識より、前進している白波や着地面へボードを合わせる意識が重要になります。

着地の瞬間はノーズを少しだけ進行方向へ向け、両膝で衝撃を吸収しながら、前足で押さえ込みすぎず全身で受けると安定しやすく、逆に上体が遅れて後ろ足だけで着くと、その場では立てても次の瞬間に失速しやすくなります。

また、フェイスへ戻そうとしすぎると着地面が斜めになり、レールが引っかかって転ぶ原因になるため、最初は白波に置いてでも前へ抜ける感覚を優先し、走り出しが残るラインを覚えるほうが上達は速いです。

着地の失敗を怖がって飛べなくなる人は多いのですが、実際には高く飛べない段階ほど着地の選び方でかなり安定するので、飛距離ではなく戻る場所を先に決めてから踏み切る習慣をつけてください。

評価されるエアーの条件を知る

コンテストを意識するなら、エアーは飛んだだけでは十分に評価されず、どれだけクリティカルな場所で行ったか、難度が高いか、高さがあるか、スピードとコントロールを保っているかまで含めて見られることを理解しておく必要があります。

ISAのルールブックでもエアリアル競技の評価要素として、革新性、難度、テクニカルさ、高さ、コミットメント、スタイル、スピード、パワー、コントロールが挙げられており、ただ浮くことと成立するエアーは別物だと分かります。

評価されやすい要素 海で意識する意味
高さと振れ幅 踏み切りの反発を使えている
難度と技術性 姿勢の整理とボード操作が必要
スピードとパワー 進入で減速していない
コントロール 着地後に前へ走り続けられる
スタイルと完成度 空中で体と板がばらけない

競技に出ない人でもこの視点を持つと、何となく飛ぶ練習から、どの部分が足りないのかを言語化できる練習へ変わるため、自己流の行き詰まりを抜けたいときほど評価軸を借りる価値があります。

波とボードの相性を整えるとメイク率が上がる

エアーは技術論だけで語られがちですが、実際には波質とボードの相性が噛み合わないと、正しい動きをしても抜けにくく、逆に相性が合えば少ない力でも板が軽く前へ出るため、セッティングの見直しは上達の近道になります。

ただし大切なのは、エアー用の道具へ極端に振り切ることではなく、自分の普段のサーフィンの中で再現しやすい範囲に収めることで、乗り慣れない板へ急に替えると、テイクオフや加速のズレが増えてかえって遠回りになることがあります。

ここでは、軽さだけで決めないボード選びの考え方、見直すと差が出やすい要素、すぐ試せる周辺セッティングのポイントを整理して、海での感触と結びつけやすい形にまとめます。

ボードは軽さだけで選ばない

エアーを意識するとつい軽い板が正義に見えますが、実際には軽さだけで選ぶとテイクオフや走り出しが不安定になり、リップへ入る前の時点で遅れやすくなるため、まずは普段のボードでスピードを保てるかを優先したほうが失敗が少なくなります。

とくに週末サーファーは、極端に短くて薄い板へ替えることでパドルと初速が落ち、エアー以前に波へ乗る本数が減って練習量そのものを失いやすいので、普段の長さからいきなり大きく攻めすぎないことが重要です。

目安としては、普段より少し反応が早い板を試すのは有効でも、波を追う本数が明らかに減るほど浮力を落とすのは得策ではなく、エアーの成功率は一発の軽さより反復回数の多さで伸びると考えたほうが現実的です。

今の板で飛べない理由を全部ボードのせいにする前に、加速と踏み切りの順番が整っているかを見直し、そのうえで板の反応を微調整する順番にすると、セッティングの迷走を防ぎやすくなります。

見直すと差が出やすいボード要素

エアー向きの板を考えるときは、単純な長さやリッター数だけではなく、テール形状、ロッカー、ボリュームの配分、レールの入り方といった要素が、抜けやすさと着地後の走りにどう影響するかをまとめて見る必要があります。

一般的には、反応の速さが出やすい要素はエアーと相性が良い一方で、波をつかむ余裕や安定感は減りやすいため、何を得て何を手放すかを理解したうえで、自分のホームの波に寄せて選ぶのが失敗しにくい考え方です。

要素 エアーで期待できる点 注意点
やや短めの長さ 切り返しが速い パドルと初速が落ちやすい
軽いスイングウェイト 抜けと回転が軽い 面の悪い日にはばたつきやすい
反応の良いテール 踏み切りで返りやすい 着地で暴れやすいことがある
適度なノーズロッカー リップへの入りが作りやすい 弱い波では伸びを失うことがある

新しい板を選ぶときは、ショップやシェイパーにエアーだけでなく普段入る波のサイズ帯と得意不得意を伝え、飛びやすさと普段の乗りやすさの折り合いを取るほうが、結果として出番の多い一本になりやすいです。

フィンとデッキ周りの調整を試す

大きな買い物をしなくても、フィンの性格やデッキの足場を見直すだけで感触が変わることは多く、エアーの初期段階では板そのものを替えるより、今のボードで踏み切りやすい状態を探るほうが手応えを得やすいことがあります。

反応の速いフィンは切り返しを軽くしやすい一方で、押し込みが浅いと滑りやすさも出るため、むやみにルースさを求めるのではなく、自分がリップでしっかり踏める範囲で調整することが前提になります。

  • 後ろ足の位置が分かるデッキパッドを使う
  • ワックスをテール寄りまで十分に乗せる
  • フィンは反応だけでなく安定感も確認する
  • リーシュの重さや絡みも違和感として観察する
  • 一度に複数の要素を変えすぎない

セッティング変更は一つずつ試して、波数のある日に同じようなセクションで比較すると差が見えやすいため、感覚のメモを残しながら小さく調整する習慣をつけると迷いが減ります。

陸トレと動画分析で海の練習を前倒しする

エアーは海でしか完成しない技ですが、だからといって海だけで身につけようとすると、波待ちやパドルの時間に比べて実際に踏み切る回数が少なく、改善の速度がどうしても遅くなるため、陸の練習を併用したほうが効率的です。

実際にサーフィン上達のためのオフトレーニングとして、スケート、ポップアップ練習、動画視聴、バランス強化は広く推奨されており、海で必要な動きの一部を切り出して反復できる点が大きな利点になります。

ただし陸トレは海と完全に同じ感覚にはならないので、目的を曖昧にせず、進入の姿勢、踏み切りのタイミング、体幹の安定、動画でのセルフチェックというように、何を補う練習なのかを分けて取り入れることが大切です。

サーフスケートは進入と踏み切りの練習に向く

サーフスケートやスケートボードがエアー練習に役立つのは、海面の反発を再現できるからではなく、低い姿勢から伸びるタイミング、体の軸を板の上に残す感覚、着地で膝を使う流れを反復できるからです。

とくにリップへ上がる直前のためと伸び上がりは、平地や緩いバンクでも順序を練習できるため、海で毎回バラバラになってしまう人ほど、陸で動きの順番を固定しておく価値があります。

ここで大事なのは高く飛ぶことではなく、沈む、伸びる、板の上に残る、静かに着くという流れを崩さないことで、スケートで無理に難しいトリックへ進む必要はなく、サーフィンのエアーに必要な部分だけを抜き出せば十分です。

なお、スケートが苦手な人は恐怖心で姿勢が崩れやすいので、最初はフラットや低い場所で反復し、保護具を使いながら体の順番を覚える用途にとどめるほうが、怪我を避けつつ継続しやすくなります。

優先したい陸トレは可動域と体幹の安定

エアーのための身体づくりで重視したいのは、大きな筋肥大よりも、肩周りと股関節の動きやすさ、踏み切りと着地でぶれない体幹、繰り返しトライできる持久力であり、実際にサーファー向けのトレーニングでもこの方向性がよく挙げられます。

たとえばプッシュアップやプランク、スクワット、チンアップ、スイム、短時間のラン、モビリティドリルは、パドル、ポップアップ、重心維持、着地吸収といったエアーの土台に直結しやすく、海へ行けない日でも積み上げやすい内容です。

  • 肩甲骨まわりの可動域づくり
  • 股関節と足首のモビリティ
  • プランク系で体幹を安定させる
  • スクワットでためと吸収を強くする
  • スイムやランで反復できる体力を作る

陸トレは一回で追い込むより短く続けるほうが効果を感じやすいため、海に入る前後に十分、海に行けない日に二十分というように、生活へはめ込みやすい最小単位で回すことをおすすめします。

動画分析は一つの視点だけで見る

自分のエアーを動画で見ると改善点がいくらでも見えてしまいますが、毎回すべて直そうとすると海で意識が散るため、一本のセッションでは進入角度だけ、次は空中姿勢だけというように、一つの視点へ絞ったほうが修正が早く進みます。

また、うまいサーファーの映像を見るときも、単に高さや派手さを見るのではなく、どこで加速し、どこで沈み、いつ体を集め、どこへ着地しているかを分解して観察すると、自分の何が足りないのかが具体的になります。

見る項目 確認したいこと
進入 リップ直前でまだ加速しているか
踏み切り 膝が使えているか上体が先に開いていないか
空中姿勢 板の真上に体が残っているか
着地 白波側へ前進して戻れているか
その後 着地後もラインが続いているか

海での実感と動画の印象がずれることは珍しくないので、できればスマホでも良いから継続して記録し、感覚では良かった波が映像では何だったのかを照合する習慣を持つと独学でも精度が上がります。

飛べないときは失敗を三つに分けて直す

エアーが進まないときは、全部をひとまとめにして今日はダメだったと片づけるのではなく、高さが出ない、板が足から離れる、着地後に失速するという三つの典型パターンへ分けて考えると、修正の方向がかなり明確になります。

なぜなら、この三つは原因が似ているようでいて実際には違いがあり、高さが出ない問題は進入と踏み切りの割合が大きく、板が離れる問題は空中姿勢と重心、失速は着地位置と衝撃吸収が関係しやすいからです。

セッション後に自分の失敗をどれに分類するかだけでも次の一手が決まりやすくなるため、なんとなく飛べないと感じた日は、まず失敗の名前を付けるところから始めてみてください。

高さが出ないときは入る前を見直す

高さが出ないエアーは、空中で何かを変えようとしても改善しにくく、たいていはセクション選びが弱いか、リップへ着く頃に減速しているか、沈み込みが浅いかのどれかなので、飛んだあとの形より入る前の準備を優先して修正する必要があります。

とくに小さくしか浮かない人は、速さが足りないと思って早く走りすぎる傾向がありますが、実際には最後の一押しがなくなっていることが多いため、スピードの絶対量ではなく、リップ直前での加速感が残っているかを確認してください。

  • 飛びたい場所の一つ前からラインを整える
  • リップ直前でまだ伸びている感覚を作る
  • 沈み込みを浅くしすぎない
  • 上体だけを先に起こさない
  • 大きい波より反復しやすい波で試す

この段階で高さが少しでも伸びると、その後の姿勢や着地も修正しやすくなるため、まずは成功の基礎点を上げるつもりで、踏み切り前の精度を徹底して整えることが重要です。

板が足から離れるときの直し方

板が離れる失敗は、ワックスや足の力だけで解決しようとしても根本改善しにくく、踏み切り直後の体が後ろへ残ることや、手が暴れて板より上半身が先に回ろうとすることが主因になっている場合が多いです。

そのため、足裏で板をつかもうと意識するより、板の真上に体を残し、膝を体の下へ引き込むことを優先したほうが改善しやすく、空中で大きく見せようとするほど逆に板は軽く逃げやすくなります。

症状 起きやすい原因 修正の方向
板だけ前へ抜ける 上体が後ろへ残る 踏み切り直後に胸を開きすぎない
片足だけ外れる 軸が傾いている 膝を体の下へ引き込む
手が大きく暴れる 回転を急ぎすぎる まずは静かなストレートエアーを徹底する
空中で板が軽い 踏み切りで体がばらける 沈むときに体を集めてから抜く

改善の近道は、回転や高さの欲をいったん抑え、低くても板が足から離れない一本を積み重ねることで、板との一体感ができてからのほうが結果として技のバリエーションも伸ばしやすくなります。

着地後に止まるなら戻る場所を変える

着地後に毎回止まる人は、着地の衝撃に弱いというより、そもそも戻る場所の選択が悪く、フェイスへ真上から戻そうとして速度を殺していることが多いため、どこへ着くと前へ走るかを先に考える必要があります。

基本的には、最初のうちは白波側でも構わないので前進している面へ置き、着地と同時に次のラインへつながるようにするほうが成功しやすく、見栄えより走りを優先したほうがメイク率は安定します。

さらに、着地の瞬間に腰が高いままだと衝撃を吸収できず、板が跳ねてそのまま転びやすいため、着く前から膝を使う準備をして、全身で受ける意識を持つと失速だけでなく転倒も減りやすくなります。

着地後の失敗は怖さにつながりやすいものの、白波へ戻す選択と膝の吸収を徹底するだけでかなり改善するので、まずは格好の良さを求めず、前へ抜ける一本を増やすことへ集中してください。

安全に続ける人ほどエアーは伸びやすい

エアーは挑戦回数がものをいう技だからこそ、一度の無理で怪我をしたり、怖さが強く残って練習量が減ったりすると上達が止まりやすく、安全に続ける判断そのものが上達戦略になります。

派手な映像では成功の瞬間だけが切り取られますが、実際の練習ではコンディションを見てやめる日や、波のサイズを落として基礎だけ確認する日があり、その積み重ねが大きなトリックの土台になります。

ここでは、無理を避けるための基準、海へ入る前に整えておきたい準備、継続しやすい練習計画の作り方を整理して、長く前進できる形へ落とし込みます。

混雑と地形が悪い日は挑戦しない

エアーの練習はラインが変わりやすくワイプアウトも大きくなりやすいため、混雑したピークや浅いリーフ、流れが強くてポジション維持に苦労する日には、あえて挑戦しない判断が必要で、これは消極策ではなく継続のための前向きな選択です。

とくに混雑したビーチで無理に飛ぶと、自分の怪我だけでなく他のサーファーとの接触リスクが上がり、練習の集中も切れてしまうため、周囲の動線を見て安全な余白がない日は別の練習へ切り替える勇気を持ちましょう。

また、地形が浅い日や風で面が荒れた日は、たとえ飛べても着地の衝撃が大きくなりやすく、悪い成功体験が体に残ることがあるので、うまくなりたいほど条件の良い日に反復する意識が重要です。

上達が速い人ほど、毎日エアーを狙うのではなく、狙う日と狙わない日を分けており、基礎のサーフィンと安全判断を崩さないからこそ、結果的に長い期間で見て多くのトライを積めています。

海に入る前の準備で怪我を減らす

エアーは着地で急な力がかかるため、海へ入る前に肩、胸椎、股関節、足首を動かしておくだけでも体の反応が変わり、サーフィン向けのウォームアップでも怪我予防とパフォーマンス向上の両面が重視されています。

準備といっても長いメニューは不要で、心拍を少し上げて可動域を出し、今日の狙いを一つ決めるだけでも十分で、むしろ何もせずに急に踏み切るほうが、最初の数本で無理な動きになりやすい点に注意が必要です。

  • 肩と胸を開く動きで上半身を温める
  • 股関節と足首を回して沈み込みやすくする
  • 軽いスクワットで膝の吸収を目覚めさせる
  • 海へ入る前に今日の修正点を一つ決める
  • リーシュとワックスを必ず確認する

こうした小さな準備は地味に見えても、最初の数本の質を上げてくれるため、セッション全体の学びが増えやすく、怪我の予防だけでなく上達効率の面でも無視できません。

練習計画は一回ごとの目標を絞る

エアーの練習計画で大切なのは、今月中に回転技まで進むといった大きな目標より、今日のセッションで何を一つ改善するかを決めることで、狙いが絞られるほど海での判断も早くなります。

おすすめなのは、波のある日に全部を試すのではなく、進入の日、踏み切りの日、着地の日というようにテーマを分け、終わったあとに一行だけでも記録を残す方法で、これだけでも迷いの少ない上達ループが作れます。

期間 テーマ 確認すること
1週目 波選びと進入 リップ直前で加速が残るか
2週目 ためと踏み切り 沈む順番が安定するか
3週目 空中姿勢 板の真上に残れるか
4週目 着地と走り 白波へ戻して前へ抜けるか

上達を急ぐほど一気に全部やりたくなりますが、エアーは分けて練習したほうが結局は早く伸びるため、短期の欲より反復のしやすさを優先した計画を組むことが最終的な近道です。

エアー習得を前に進める考え方

サーフィンのエアーを伸ばすうえで最初に押さえたいのは、飛ぶことだけを目標にしないことであり、波選び、進入速度、踏み切り、空中姿勢、着地を段階ごとに分けて確認するほど、独学でも失敗の原因を見つけやすくなります。

とくに高さが出ないときは入る前の準備、板が離れるときは空中で板の真上に残る意識、着地後に止まるときは戻る場所と膝の吸収というように、症状ごとに直す場所を変えるだけで、セッションの質は大きく変わります。

また、ボードやフィンの見直し、サーフスケートや体幹トレーニング、動画分析の活用は、海だけでは不足しがちな反復を補ってくれるため、週に何度も海へ行けない人ほど上手く使う価値があります。

最終的にメイク率を上げる鍵は、無理をして一発を狙うことではなく、安全に続けられる条件で小さな成功を重ねることなので、今日の海で直すポイントを一つに絞り、低くても前へ抜ける一本を増やすところから積み上げていきましょう。

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