フィリピンサーフィンのおすすめエリア|時期とレベルに合わせて外さない旅先を選べる!

フィリピンサーフィンと聞くと、世界的に知られるクラウド9を擁するシアルガオ島だけを思い浮かべる人が多いのですが、実際のサーフトリップでは「どこへ行くか」より先に「何月に行くか」「何日休めるか」「どのレベルで波を当てたいか」を整理したほうが、満足度ははるかに上がります。

なぜなら、フィリピンの波は国全体で同じように当たるわけではなく、東向きの島なのか、西向きの海岸なのか、リーフが主体なのかビーチブレイクが主体なのかで、当たりやすい時期も旅の難易度も大きく変わるからです。

しかも、フィリピンはサーフポイントの性格差がかなりはっきりしており、南国感を最優先にしたい人に向くエリア、週末を含む短い休みで効率よく入りたい人に向くエリア、砂のポイント中心で練習量を確保しやすいエリア、リーフ経験がないと無理をしやすいエリアが明確に分かれています。

この記事では、フィリピン観光公式サイトで案内されている主要サーフエリアの特徴を土台にしながら、サーフトリップ目線でおすすめエリア、時期の合わせ方、レベル別の選び方、アクセスと予算の考え方、現地で困らないための安全対策まで、実際に旅を組む順番で整理していきます。

フィリピンサーフィンのおすすめエリア

フィリピンでサーフトリップ先を選ぶときに大切なのは、知名度だけで決めないことです。

同じ国の中でも、シアルガオ島のように世界基準のリーフがある場所と、ラ・ウニオンのように初心者が入りやすいビーチブレイク文化が根付いた場所では、旅の組み立て方そのものが変わります。

まずは定番として名前が上がりやすいエリアを、波の性格、向いているレベル、滞在のしやすさという実用目線で見ていくと、自分に合う候補がかなり絞りやすくなります。

クラウド9周辺

フィリピンを代表するアイコン的な波を狙うなら、シアルガオ島のクラウド9周辺はやはり外せない候補で、公式観光ガイドでもシアルガオは「フィリピンのサーフキャピタル」と案内されており、ピークシーズンは9月から11月とされています。

このエリアの魅力は、単に有名だからではなく、波に説得力があることにあり、クラウド9はパワーのあるライトのリーフとして知られ、見に行くだけでも旅情がありますが、本気で入るならリーフ慣れと混雑耐性が必要になります。

そのため、上級者や上級一歩手前の中級者が「フィリピンの顔になる波を体験したい」という目的で組む旅には強く向いている一方で、初海外トリップで不安が大きい人が最初の一本目から狙う場所としては、ややハードルが高めです。

宿をクラウド9近くに取れば朝夕のチェックがしやすく、歩いて波情報を見に行けるのは大きな利点ですが、リーフでのケガ、潮位による難易度差、ラインナップの濃さを軽く見積もると一気に疲弊しやすいので、映像の憧れだけで決めず、自分の経験値と相談して選ぶのが賢明です。

「今回は旅の主役を完全にサーフィンに置く」「多少の混雑や難しさがあっても、象徴的な場所に行く価値を優先したい」という人なら、クラウド9周辺はフィリピンらしさを最も濃く感じやすい本命になります。

ジェネラルルナ

同じシアルガオ島でも、旅の拠点として考えるならジェネラルルナの完成度はかなり高く、公式ガイドでもレストランやバー、ビーチアクセスが集まる中心地として紹介されており、初めての滞在でも動線を作りやすいのが強みです。

クラウド9そのものに通いやすいだけでなく、周辺の初心者向けスポットやサーフスクールにアクセスしやすいため、同行者でレベル差があるトリップでも拠点として機能しやすく、波以外の時間も退屈しにくいのがジェネラルルナの価値です。

また、サーフィンだけに予定を固定しなくても、島内観光や食事、カフェワーク、スクーター移動との相性が良く、海況がいまひとつの日でも「今日は完全にハズレだった」という印象になりにくいので、旅全体の満足度を安定させやすい特徴があります。

一方で、人気拠点だけに静かさや秘境感を重視する人には少し賑やかに感じやすく、ハイシーズンは宿の選択肢が埋まりやすいので、サーフィン中心でも街の利便性を取りたい人向けのベースとして理解しておくと失敗しません。

「有名な波にも近づきたいが、食事や宿、移動のしやすさも捨てたくない」「サーフ後の時間まで含めて旅を楽しみたい」という人にとって、ジェネラルルナはフィリピンサーフィンの最もバランスが良い入口です。

パシフィコ

シアルガオで人の多さを少し避けたいなら、北側のパシフィコはかなり魅力的な選択肢で、公式ガイドでも静かな北海岸の拠点として紹介されており、混雑より雰囲気と余白を重視する人に向いています。

ジェネラルルナ周辺ほど店や宿が密集しているわけではありませんが、その分だけ海と滞在の距離が近く感じられ、朝起きて波を見て、空いたタイミングで入って、午後はゆっくり休むという素朴なサーフライフを作りやすいのが魅力です。

旅の派手さやナイトライフを求める人には物足りない可能性がありますが、逆に「今回は本数を増やしたい」「写真映えより落ち着いた滞在を優先したい」という人には、北側ベースのほうが疲れにくく、結果として海に向かう回数が増えることも珍しくありません。

ただし、静かな場所は便利さと引き換えになることが多く、天候変化や食事の選択肢、移動コストを含めてジェネラルルナより準備が必要になるため、島内でどこまで動くつもりかを先に決めておくことが重要です。

「シアルガオには行きたいが、混んだメインタウンにずっといるのは違う」と感じるサーファーにとって、パシフィコは波の時間を主役に戻しやすい穴場寄りのベースになります。

ラ・ウニオン

短めの日程でフィリピンサーフィンを成立させたいなら、ラ・ウニオンは非常に実用的な候補で、公式のサーフィン案内では11月から3月が狙い目の主要エリアとして挙げられ、初心者向けのビーチブレイク文化とマニラからのアクセスの良さが評価されています。

特にサンフアンのウルビストンド周辺は、波を見る、スクールを探す、食事をする、宿に戻るという一連の流れがコンパクトにまとまりやすく、初めての海外サーフトリップでも動きが読みやすいため、海に入る回数を増やしやすいのが大きな強みです。

さらに、近年は国際大会の開催地としても存在感が高まり、2026年にはラ・ウニオン州がWorld Surf Leagueの開催を打ち出しており、観戦やカルチャーの盛り上がりも含めて「波だけではないサーフタウン感」を味わいやすい場所になっています。

その反面、便利で有名なぶん混みやすく、静かな南国離島のイメージとはかなり違うため、シアルガオのような島旅を期待して行くと印象がズレることがあり、あくまで“入りやすい本土側サーフタウン”として見るのが正解です。

「初海外でいきなり難しいリーフは怖い」「休みが短いから移動で消耗したくない」「スクール環境と食の安心感も欲しい」という人なら、ラ・ウニオンは知名度以上に実戦的な第一候補になります。

バレル

歴史のあるフィリピンの波を味わいたいなら、バレルは非常に面白い候補で、公式スポットガイドでは“フィリピンサーフィン発祥の地”として紹介され、サバンは学びやすい砂のポイント、セメントは経験者向けのリーフとして整理されています。

この分かりやすさがバレルの魅力で、初心者はサバンで基礎を固めやすく、経験者はセメントのような重めのブレイクを見ながらその日のコンディションで判断できるので、レベル差のあるメンバーでも目的を作りやすいエリアです。

また、マニラから車やバスでおおむね6〜7時間という公式案内があり、フライト前提の離島より計画が組みやすいので、ボードを持って動きたい人や、荷物の載せ替えを減らしたい人にも相性が良い移動スタイルです。

ただし、バレルはシアルガオのような完成されたリゾート感とは別物で、天候や風向きの読みも必要になり、日によって表情差が出やすいので、「常に映える」「毎日簡単」という期待で行くと評価がブレやすい点は理解しておくべきです。

「派手な話題性より、波の選択肢と旅の手触りを重視したい」「初心者も経験者も同じエリアで遊び分けたい」という場合、バレルはかなり満足度の高い選択肢になります。

ザンバレス

週末寄りの軽いサーフトリップ感覚で組むなら、ザンバレスは見逃せない地域で、フィリピン観光公式のサーフィン案内でも、サンフェリペのリワやサンナルシソのクリスタルビーチが人気拠点として挙げられています。

このエリアの魅力は、本格的な海外遠征というより「移動を絞って波と海辺の時間を取りに行く」スタイルが作りやすいことで、ビーチブレイク中心の気軽さやキャンプ感のある滞在が好きな人には、肩肘張らない旅になります。

とくに、サーフィンに加えて焚き火感のある滞在やビーチカルチャーを楽しみたい人には相性が良く、仲間旅やカップル旅でも空気が重くなりにくいため、波だけに全振りしないサーフトリップとして成立しやすいのが強みです。

一方で、世界的なリーフブレイクを追いかける旅ではないので、シアルガオのような特別感を求めすぎると物足りなさが出やすく、あくまで「アクセスの軽さと過ごしやすさで選ぶ本土側候補」と考えるほうが満足しやすいです。

「サーフィンを中心にしつつ、気負わない海旅にしたい」「初めて仲間を連れて行くので、難易度の低い雰囲気を重視したい」という人には、ザンバレスがちょうど良い中間地点になります。

パグドプド

人と被りにくい北部の景観まで含めて楽しみたいなら、パグドプドも候補に入ります。

公式のサーフィン案内では、パグドプドはブルーラグーンとサウドが代表的な場所として紹介され、ブルーラグーンはアミハンが強まる時期に良い波が立ちやすく、サウドではより穏やかな日も期待できると整理されています。

つまり、パグドプドはただの観光ビーチではなく、コンディションが合えばしっかりサーフも楽しめる場所ですが、王道サーフタウンほど情報量や現地サポートが多いわけではないため、自走力のある旅人向けの色が少し強くなります。

メインターゲットとして一点張りで向かうより、北ルソンの旅程にサーフィンを組み込みたい人や、混雑の少ない景色と合わせて楽しみたい人に向いており、定番を外したいサーファーには記憶に残りやすいエリアです。

「名所の再現より、自分だけの旅感を大切にしたい」「混雑や商業感が強い場所より、景観と波の両方を味わいたい」という人は、パグドプドを候補に入れる価値があります。

季節を外さない日程の組み方

フィリピンサーフィンで一番多い失敗は、目的地の知名度だけで日程を先に押さえてしまうことです。

公式観光情報でも、シアルガオ、ラ・ウニオン、バレルはそれぞれピーク時期が分けて案内されており、同じ月でも当たりやすい地域とズレやすい地域が並存します。

そのため、先に行き先を決めるより、「休みが取れる月に合う海岸線はどこか」を考える順番にすると、限られた日程でも成功率をかなり上げられます。

まずはピーク時期を地域で分ける

旅程を組むときは、最初に「東側の島を狙うのか」「西側の本土エリアを狙うのか」を分けて考えるだけで、候補がかなり整理されます。

以下の表は、公式観光ガイドで案内されている主要エリアの時期感を、サーフトリップ目線で比較しやすいように並べたものです。

エリア 狙いやすい時期 波の傾向 旅の向き
シアルガオ島 9月〜11月 世界的なリーフと周辺の学びやすい波 本格的なサーフホリデー向き
ラ・ウニオン 11月〜3月 初心者も入りやすいビーチブレイク中心 短期旅行や初海外向き
バレル 8月〜10月中心 サバンは学びやすく、セメントは経験者向け レベル差のあるメンバー向き
ザンバレス 海況で判断 遊びやすい本土側ビーチブレイク 軽めのトリップ向き
パグドプド 季節風が合う時期 ブルーラグーンと穏やかなビーチの使い分け 景観重視の変化球トリップ向き

特に「日本の冬に暖かい場所で入りたい」という動機なら、ラ・ウニオンや西側の本土エリアのほうが予定を合わせやすく、逆にクラウド9を主役にするなら9月から11月を中心に組むほうが無理がありません。

短期旅行なら日数の使い方を先に決める

3泊から5泊程度の短い旅では、理想の波を全部追うよりも、移動と海に入れる回数のバランスを優先したほうが満足度は上がります。

短期の日程で意識したいポイントは次の通りです。

  • 到着日と出発日は移動負担が少ない場所を選ぶ
  • 波が外れた時の逃げ道がある拠点を選ぶ
  • 毎日違う場所を回るより同じエリアで本数を増やす
  • サーフィン以外の観光を入れすぎない
  • ハイシーズンは宿を先に押さえる

たとえば、5日しかないのに離島と本土を両方詰め込むと、移動こそ多いのに肝心の海が薄くなりやすく、結果的に「旅をした感」はあるのに「波に乗った感」が残りにくいので、短期ほど一か所集中が基本になります。

雨季と台風期はバッファ前提で考える

フィリピン観光公式サイトでは、一般的な乾季は11月から5月、台風は6月から11月に多いと案内されており、特に8月から10月は台風の影響を受けやすい時期として見ておく必要があります。

ただし、サーファーにとって台風期は必ずしも“完全な外れ”ではなく、地域によってはうねりの源になる一方で、飛行機や船、道路事情まで含めて旅全体が不安定になりやすいのが難しさです。

そのため、波の当たりだけを追うなら魅力があっても、会社員の短期休みや初海外トリップでは、予備日がないスケジュールを組むと精神的な余裕を失いやすく、結果的に「サーフィンを楽しむ旅」ではなく「遅延に耐える旅」になりがちです。

時期が雨季寄りになるほど、ノンストップで完璧な旅を想定するのではなく、1日ぐらい海に入れなくても崩れない日程、変更しても痛手が少ない宿選び、現地での代替行動まで考えておくことが重要になります。

レベル別に失敗しにくい選び方

フィリピンで行き先を決めるときは、国名のイメージよりも、自分が今どのレベルで何を伸ばしたいかを明確にしたほうが失敗しません。

同じ「サーフィンをしに行く」でも、立つ練習をしたいのか、横に滑る本数を増やしたいのか、リーフの波でライン取りを磨きたいのかで、選ぶべきエリアはかなり変わります。

無理に有名ポイントへ合わせるより、自分の現在地に合う海へ行ったほうが、上達も満足度も高くなります。

初心者は砂のポイントとスクールの多さで選ぶ

初心者が最も重視すべきなのは「有名かどうか」ではなく、砂のポイントがあるか、スクールが探しやすいか、波チェックから入水までの流れが怖くないかの三つです。

初心者がフィリピンで選びやすい目安は次のような条件です。

  • ビーチブレイク中心で足元のリスクが比較的低い
  • スクールやレンタルの選択肢が多い
  • 宿から波までの動線が短い
  • 同行者が休んでいても一人で動きやすい
  • コンディションが悪い日に町で時間を潰しやすい

この観点で見ると、ラ・ウニオンやバレルのサバン、シアルガオでもジェネラルルナ拠点で周辺のやさしい波を選ぶ組み方が現実的で、いきなりクラウド9を主目的に据えるより、旅のストレスをかなり減らせます。

初心者ほど「せっかく海外に行くなら有名ポイントへ」という気持ちが強くなりやすいのですが、海外トリップで本当に大切なのは、怖さより楽しさが勝つ海に入れることであり、その経験が次の旅の精度を上げてくれます。

中級者は波質より本数を増やせる拠点を選ぶ

中級者になると、単純なやさしさだけでは物足りなくなりますが、同時に“重い波なら何でも良い”というわけでもなく、自分の課題に合った波を何本乗れるかが重要になります。

中級者が拠点を選ぶ際は、下のように「波のグレード」より「回せる本数」と「失敗した時の逃げ道」を比較すると判断しやすくなります。

拠点 中級者に向く理由 気を付けたい点
ジェネラルルナ 周辺に選択肢があり、海況で動きやすい 人気が高く混雑しやすい
バレル サバンとセメントを日によって使い分けやすい 風向きや地形の変化を読みたい
ラ・ウニオン 本数を稼ぎやすく旅程を組みやすい 有名エリアは人が集まりやすい

中級者が伸びやすい旅は、一本の難しい波を当てに行く旅というより、朝夕で波を見て選び、無理なら別のピークへ動き、疲れすぎずに継続して海へ入れる旅なので、結果として便利なベースの価値が大きくなります。

上級者はリーフ経験と混雑耐性を前提にする

上級者にとってフィリピンの魅力は、東側の島でうねりがまとまった時の質の高いリーフにあり、とくにシアルガオの象徴性は強いのですが、波が良い場所ほど潮位、ポジション取り、地形、ローカルリズムへの理解が求められます。

つまり、テイクオフ技術だけでなく、リーフでの転び方、パドルでの優先順位、危険な深さやカレントの見分けといった実地の経験がないと、能力があっても消耗が激しくなり、旅全体の質が落ちやすくなります。

また、フィリピンの有名ポイントは“南国だからのんびり”というより、人気時間帯はしっかり混むケースもあるため、混雑の中で冷静に待てるか、自分より波を知る人へ敬意を払えるかも、快適なセッションには欠かせません。

上級者ほど目的を絞り、「今回はクラウド9を見に行く旅なのか」「周辺も含めたリーフを探る旅なのか」「静かな北部で本数を増やす旅なのか」を明確にすると、同じシアルガオでもベース選びが変わり、納得感のあるトリップになります。

予算とアクセスの考え方

フィリピンサーフィンは、インドネシアほど遠く感じず、暖かい海に入りやすいのが魅力ですが、実際の費用感は「国全体で安い」という一言では片付きません。

どのエリアに行くかで、国内移動、宿代、食費、レンタル、スクーター、予備日の取り方が変わり、同じ予算でも満足度に大きな差が出ます。

予算を抑えたい人ほど、単純に最安値を探すより「移動の無駄を減らす」「毎日海へ行きやすい場所に泊まる」という考え方が大切です。

アクセスは島か本土かで考える

まず押さえたいのは、シアルガオのような島旅と、ラ・ウニオンやバレルのような本土移動では、必要な準備と時間の使い方が違うという点です。

公式観光情報では、シアルガオはマニラやセブからサヤック空港へ飛ぶルートが案内され、バレルはマニラから車やバスで6〜7時間とされているため、フライトを挟むかどうかで旅の負荷は大きく変わります。

エリア 主なアクセス感 向いている旅 注意点
シアルガオ島 マニラまたはセブ経由で国内線移動 1週間前後の本格トリップ 天候と便の変動を見込む
ラ・ウニオン 本土側移動が中心 短期や初海外トリップ 連休は混雑しやすい
バレル マニラから陸路で移動しやすい ボード持参や複数人旅 長時間移動の体力配分が必要

この違いを理解せずに「一番有名だから」で島を選ぶと、移動の連続で海の回数が減りやすく、反対に「楽そうだから」で本土だけに絞ると、求めていた南国感が足りなくなることもあるので、旅に何を求めるかを最初に決めるのが重要です。

宿は波より少し手前の便利さで選ぶ

サーフトリップでは、最前列のオーシャンビューよりも「朝のチェックが面倒でない」「濡れたまま戻っても気にならない」「食事や買い物がしやすい」という実務面が満足度を左右します。

宿選びで失敗しにくい視点は次の通りです。

  • 夜明け前後に一人で動きやすい場所か
  • 徒歩か短い移動で複数のピークを見に行けるか
  • ボード保管や洗い場が使いやすいか
  • 朝食や近場の飲食店を確保しやすいか
  • 波が外れた日に町で過ごしやすいか

たとえば、シアルガオならジェネラルルナとクラウド9近辺で性格が変わり、ラ・ウニオンならウルビストンド近辺の密度感が便利さにつながるため、サーフポイントの名前だけでなく、自分が何時に起きてどう動くかを想像して選ぶのが大切です。

予算は航空券より現地消費で差が出る

旅費を考えると多くの人が航空券に目を向けますが、実際には現地での食事回数、スクーター利用、スクールやガイド、毎日のカフェ利用、同行者とのペース差のほうが、総額にじわじわ効いてきます。

特にシアルガオのように滞在快適度が高い場所では、波の合間に外食や移動が増えやすく、予算を抑えるつもりでも自然に出費が広がるため、見た目の宿代だけで判断しないほうが安全です。

一方で、本土側はアクセスの軽さでコストを抑えやすい反面、短期だからと外食やレンタルを詰め込みすぎると、思ったほど割安感が出ないこともあるので、予算管理は「日数あたりの満足度」で見たほうが現実的です。

無理のない目安としては、航空券と宿を最初に押さえた上で、現地交通、サーフ関連費、食事、予備費を別枠で考え、余力を残しておくと、海況が良い日にレッスンやガイドを追加しやすく、結果的にお金の使い方がうまくなります。

現地で困らない安全対策とマナー

フィリピンサーフィンを気持ちよく終えるためには、波に乗る技術だけでなく、現地での安全意識と振る舞いがとても重要です。

公式観光ガイドでも、天候、季節条件、規制の確認、認定事業者の利用、リーフセーフな日焼け止め、ゴミの持ち帰りなどが繰り返し案内されています。

旅先での一つの油断が、ケガやトラブルだけでなく、現地コミュニティとの摩擦にもつながるため、上手い人ほど基本を丁寧に守る姿勢が求められます。

入水前は海況と足元を必ず確認する

フィリピンでは、同じエリアでもポイントによって底質や危険度が変わるため、「昨日入れたから今日も同じで大丈夫」という考え方は通用しません。

とくに、シアルガオやバレルのセメントのようにリーフが関わる場所では、潮位、カレント、エントリー位置、上がる場所まで見てから入るだけでリスクがかなり下がります。

確認項目 見る理由 見落としやすい点
潮位 リーフの浅さや割れ方が変わる 引きで急に危険度が上がる
風向き 面の整い方と乗りやすさが変わる 朝と昼で印象が変わる
カレント 戻りやすさと待機位置に影響する 見た目より強い場合がある
底質 転倒時のダメージが変わる 砂だと思って奥でリーフになることがある

初見のポイントでは、いきなり着替えるより先に岸から数十分観察し、現地の人やスクールに一言確認を取るだけでも判断が大きく変わるので、急いで一本目を取りに行かない姿勢が結果として最も安全です。

ラインナップでは旅人らしい礼儀を徹底する

どの国でも同じですが、混雑するピークほど、技術より先に敬意が見られます。

フィリピンで特に意識したい基本マナーは次の通りです。

  • 最初の数本は欲張らず優先順位を観察する
  • ピークの内側に無理に割り込まない
  • 自分の実力以上の波で進路妨害をしない
  • スクール利用時も周囲のラインを読む
  • 上がった後は地元の人へ感謝を示す

有名ポイントでは、旅行者が多いほど「誰も見ていないだろう」と雑になりがちですが、実際には海の空気はよく見られており、一本のマナー違反がその日のセッション全体を重くするので、旅人ほど控えめなくらいでちょうど良いです。

環境配慮と生活準備が旅の質を上げる

公式観光情報では、リーフセーフな日焼け止めの使用、プラスチック削減、ローカルビジネスの利用、島では現金を持つことなどが案内されており、これらは単なるマナーではなく、実際に旅の快適さへ直結します。

たとえば、ATMが少ない島では現金不足がそのまま移動や食事の選択肢不足につながり、通信が不安定な場所ではオフライン地図があるかどうかで安心感が大きく変わるので、便利な日本の感覚のままで行くと小さな不便が積み重なります。

また、サンゴや海岸環境は見た目以上に繊細で、安易に踏み歩く、ゴミを置く、強い薬剤をそのまま流すといった行動は、旅行者にとっては小さく見えても、地域にとっては繰り返しの負荷になります。

長く愛されるサーフポイントほど、旅人の質が海の空気を左右するので、便利さを持ち込むより、現地の流れに合わせて丁寧に過ごすことが、結果として最も気持ちの良いトリップにつながります。

自分に合うフィリピンの波を選ぶために知っておきたいこと

フィリピンサーフィンは、近くて暖かい南国トリップという魅力だけで語ると失敗しやすく、実際にはシアルガオ島のような本格的な島サーフホリデー、ラ・ウニオンのような実用的な本土サーフタウン、バレルのようにレベル差へ対応しやすい歴史あるエリアなど、旅の形がかなりはっきり分かれています。

そのため、最初の判断基準は「どこが一番有名か」ではなく、「自分の休みがどの月にあるか」「初心者なのか中級者なのか」「サーフィン以外に何を求めるか」であり、ここを整理してから候補地を見ると、必要以上に迷わなくなります。

もし初めてのフィリピントリップなら、ラ・ウニオンやバレル、あるいはジェネラルルナ拠点のように、波以外の導線も整った場所から入るのが安全で、本格的なリーフや象徴的な波を狙うなら、シアルガオを時期に合わせてじっくり組むほうが満足度は高くなります。

最後は、最新の海況、運航、入国や移動の条件を公式観光情報シアルガオ案内バレル案内eTravelなどで確認しつつ、自分のレベルに合う海へ素直に向かうことが、フィリピンで良い波と良い記憶の両方を持ち帰るいちばん確実な方法です。

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